MPC2000XLにStarTech製CF-IDE変換アダプターを内蔵させてみる。

以前にStarTech製のCF-SATAの変換アダプターを試しました。ついでなので(?)同社製のCF-IDEアダプターのベゼル付きの製品を試します。よそ様の製品を検証するのも、開発の参考になります。

たぶん、一番需要があると思われるのは、MPC2000XLだと思いますので、これに内蔵させてみます。

00_Copy_System_172_to_FDD

ATAPI/IDEに対応させるために、Operation Systemをversion 1.20に上げる必要があります。OS ver. 1.20をダウンロードして、パソコンでフロッピーにコピーします。

00_02_LOAD_MPC_SYS_BIN

フロッピーからOSをロードしてフラッシュします。

00_03_Flash_memory

フラッシュ中です。フラッシュが完了したら、『Shift』+『8』(Other)で『F3』(Ver.)で、System Versionが1.20になっていることを確認します。

01_StarTech_CF_IDE

これが、StarTech製のCF-IDE変換アダプターです。割としっかりした板金のベゼルです。CFコネクターも、単価が高いもの(取り出し機能付きのもの)を使用しています(これは、もしかすると現在非常に入手が難しい部品かもしれません)。弊社製のベゼルなしのものに比べて、価格が比較的に高い(US$33.99-)のも、うなずけます。

02_Bottom_screws

今回は、MPC2000XLのフロッピーの代わりにこの製品を取り付けようと思います。まず、MPC2000XLの裏側のネジを外して、筐体を開けます。

03_Inner_case

内部は、こんな感じです。

04_IDE_Connector

フロッピーコネクターのとなりにATAPI/IDEコネクターがあります。

05_Marker

StarTech製のベゼルの板金は、MPC2000XLのフロッピーベイに取り付けるための下からの取り付け穴が開いていません。現物合わせで穴を開けます。穴あけのポイントをマーキングします。

06_drill_hole

一旦、CF-IDE変換基盤を外して、ドリルで穴を開けます。この板金の厚みでは、タップを切る事は難しいので、鉄板タッピングビスを使います。3mmのドリルで穴をあけます。

07_taping_screw

3.5mmの鉄板用のタッピングビスを使います。

08_building_CF-IDE_Adapter

ついでなので、フロントベゼル部分にも穴を開けて、φ3mmのアクセスLEDを取り付けました。

08_Connecting_CF-IDE_Adapter

MPC2000XLの内部配線をします。

11_N-_floppy_Disk

Silicon Power製のX200のCFを挿入して、動作を確認してみます。なぜかエラーがでて、認識しません。どうも、噂どおり、CFカードに相性があるようです。

12_CF_Cards_Compatibility

いろいろなCFカードを試してみました。手持ちのカードでの結果は、Silicon PowerのX200のものだけがダメでした。速度の速いものがダメなのか、CFカードのドライバーCHIPがダメなのかは、よくわかりません。

13_4G_CF_Card

4GのMicroDriveをフォーマットして、使えるようにします。

 

15_SAVE_CF_CARD

保存してみます。保存も問題ないです。ただ、CFの容量が4GBなのに、1GBしか認識しません。これは仕様のようです。

14_NO_HOT_SWAP

一旦カードを取り出してみて、HOT SWAPができるかどうか試してみます。セーブしようとすると、フリーズしました。HOT SWAPは使えないようです。

これで、パソコンなどからWAV形式のフレーズサンプルなどを快適に使用できるようになりました。

ただ、StarTech製のCF-IDE変換アダプターの問題点もありました。

●MPC2000XLのフロッピー用の取り付けネジ穴が開いていない。

●アクセスLEDがベゼルに付いていない。(変換基盤には、LEDコネクターが付いています。)

●HOT SWAPができない。

この結果を参考にして、今後の弊社の開発に生かしたいと思います。

実は、現在、新しいMonsterシリーズの製品の開発が進行中です。次期新型は、できれば、HOT SWAPに対応したものにする予定です。今年中の試作を完成したい思います。乞うご期待です。

 

 

Mac IIci にCF AztecMonsterを2台スタックして取り付けてみる

米国のユーザーさんから、CF AztecMonsterの面白い取り付け方をした方がいらっしゃるので、ご本人の許可を得てご紹介します。

こちらのユーザーさんは、Mac IIciのディスクドライブの交換用にCF AztecMonsterをお求めになられたようです。System 7.1とSystem 7.5.5を切り替えてお使いになりたいようで、2台のCF AztecMonsterを同時に内蔵したとのことです。

Macは、パーティションを切れば、1基のドライブからも複数のOSから起動可能ですが、やはり安定性からいって、1ドライブに1OSのほうが好ましいです。

CF2

このように、長ネジとナットで、力技で(^_^)取り付いています。

CF4

LEDも取り付けました。

CF5

かかったのは、1.29 USドルでした。

CF1

快適に動いているようです。めでたし めでたし。

CFカード > SATA > SCSI 2段階変換でStarTech製3.5インチベイをMPC60で使ってみる

MPC3000のユーザー様から、このようなメールをいただきました。

StarTechというメーカーが3.5インチベイにCF-SATA変換のキットを販売している。これをAztecMonster IIでSCSIに変換して、MPC3000で使用できないか?』

なかなか、コアな質問内容に、

『それは大変興味深いです。弊社で実験しましょう。』

と、返事をしました。

という訳で、アメリカのStarTech社から変換キットを取り寄せました。

MPC3000は、残念ながら、弊社にはないので、かわりにMPC60を使います。SCSIカードは弊社のStratos Technology MPC60 SCSIカードがあるのですが、MPC3000に近い形にするため、MARIONのSCSIカードを使います。

01_compornents_experiment

黒いベイと、赤い基盤が、StarTech製の変換キットです。その他、AztecMonster II、MARION SCSIカード、SCSI変換コネクターです。25ピンの中継コネクターは、メスメスが映っていますが、ここでは、オスオスが必要ですね。

01B_conversion_cables

変換ケーブル類です。二股の電源コネクターと、FDD > HDD電源変換コネクター(市販品で売っています。AINEX製のものをつかいました。)、SATA中継コネクターです。これは、StarTech製のSATAのコネクターが、標準のSSDなどのコネクターではないので、苦肉の策で使用します。

05_connector_mis-match

さらに嫌なことに、このコネクターのロック機能が邪魔で、AztecMonster IIのSATAコネクターに挿入できません。青い丸の部分を削ります。

06_connector_processing

カッターで削りました。

02_disassenble_CF_SATA

StarTech製のキットを組み立てます。丸印のネジを外します。

03_assemble_CF_SATA

3.5インチベイに基盤を取り付けます。

07_assemble_components

ケーブル類を組み付けます。

とりあえず、正常に動作するのか、PowerMac G4 + Adaptec SCSIカードで検証します。ソフトは、ATTO EXPRESS TOOLを使います。

08_experiment_PowerMac_G4

PowerMac G4に接続します。PowerMac G4を起動させます。

09_SCSI_error

しばらく、考えこんだ後に、SCSI エラーが出てしまいました。うーん残念。どうも、うまく動かないみたいです。

10_CF_SATA_SCSI_MPC_60

念のため、MPC60でも試してみます。コネクターをいろいろ変換しているので、あまり美しないですね。

11_Searching_SCSI

電源を入れます。AztecMonster IIのアクセスLEDがちらちらと付くので、反応はしているみたいです。

12_Format_now

 

DISKモードで、<Format a hard drive>を選択します。<Next page>で、SCSI ID=3で、AztecMonster IIを検出したようです。<Format now>でフォーマットしてみます。

13_Format_failure

エラーが出てしまいました。やはり、ダメのようです。

ついでなので、AztecMonster IIは、ちゃんと動くかどうかもやってみます。

14_SCSI_SATA_MPC60

StarTechのCF-SATAアダプターのかわりに、SSDを接続してみます。

15_Select_it

フォーマットが完了して、パーティーションが選択できるようになりました。

今回の実験は、NO GOOD(失敗)のようです。

逆にAztecMonster IIが大丈夫なので、規格としては、SATAはHOT SWAPが出来る様に設計されているため、このへんに活路がないのか今後の開発に繋げたいと思います。

現状、AztecMonster II自体が実験的な製品でした。これ自体は、HOT SWAPできるようには、出来ていません。

世の中の流れとして、CF自体がフェードアウトすることはわかっているので、もしかすると、また新しい製品を開発しなくてはいけないのかもしれません。