ENSONIQ EPS16+ にSCSIカードを増設する。

個人的にENSONIQのサンプラーには思い入れがあります。Mirageのイメージがあるからでしょうか。

ENSONIQ EPS16+も好きな機材のひとつです。今回は社外のSCSIカードをインストールしてみます。

00_OPTIONAL_SCSI_CARD

SCSIカードはStraylight Engineeringというメーカーのものです。

01_ME-16_OPTION_card

メモリーカードを取り外します。まず、ネジを外します。

02_pull_Option_card

外します.堅いので、思いっきりひっぱる必要があるかもしれません。

03_Option_card_holl

メモリーカードを開けます。

04_inner_Option_card

中身はこんな感じ。

05_unscrew_top_panel

EPS16+のパネルを開きます。パネルの4つのトルクスネジを外します。T10のトルクスドライバーが必要です。

06_unscew_top_panel_right

ここも外します。同じトルクスネジです。

07_OPen_chassis

パネルを開きます。

08_option_card_reinsert

メモリーカードの下側を取り付けます。フタは開いたままです。

09_insert_memery_card

メモリーカードをきちんと差し込みます。

10_spacer_modiffy

スペーサーを取り付けます。取り付け難いので、両面テープで仮止めします。

11_set_spacer

スペーサーをメモリーカードのネジに合わせて取り付けます。

12_insert_25DB_cable

25ピンのD-SUBコネクターを挿入します。

13_set_SCSI_card

SCSIカードをメモリーカードに取り付けます。ピンを合わせてずれない様に注意します。

14_built-in_SCSI_card

SCSIカードを取り付けました。26ピンコネクターを取り付けます。

15_connect_34pin_cable

34ピンコネクターを取り付けます。

16_fix_screw_25DB

25ピンD-SUBコネクターをネジで取り付けます。これで取り付けは完了です。フタは?と思うかもしれませんが、気にしてはいけません。ENSONIQ流です。

17_EPS16+_Power_ON

起動します。

18_display_SCSI_INSTALLED

SCSI INSTALLEDの表示がでれば、OKです。

 

behringer UFO202を使ってアナログ音源をiTuneにとりこむ

 

 

 

もっと前からやればよかったのですが、ターンテーブルも放置状態でLPレコードやオープンリールのテープレコーダーなども倉庫にしまいっぱなしでなさけない限りです。

behringerはリーズナブルな価格のエフェクターなどでおなじみの音響機器メーカーです。楽器をやってる方でしたら、コンプレッサーなどでお世話になったかもしれません。

00_behringer_UFO202

UFO202です。マニュアル、保証書とあとはステッカーと乾燥剤です。

01_TRIO_Turn_Table

TRIOというオーディオ機器メーカーの古いターンテーブルです。TRIOは現在のKENWOODです。(実はKENSONICからTRIO、KENWOODに至る伝説があるのですが、話がなが〜くなるのでこのへんで)

02_Mac_Coneected

使い方は簡単。とりあえずPhonoケーブルとMacに接続します。ちなみにMC型のピックアップには対応しないので、その場合には、トランスかヘッドアンプが必要です。

03_USB_audio

ドライバーはいりません。Mac OSXの環境設定のサウンド設定でUSB Audioに切り替えます。入力レベルの調整はできないみたいです。

04_GarageBand

音のとりこみはなんでもいいのですが、とりあえずiLifeにはいっているGarageBandを使います。新規トラックを作成します。

05_real_audio

リアル音源を選択

06_monitor_setup

入力源をステレオに、モニターを入にします。

07_Recording

レコードに針を落とし、赤いアイコンをクリックして録音します。

08_output

録音が終わったら、曲を書き出します。共有メニューから「曲をディスクに書き出し」を選択します。

09_output_method

エンコードの方法を選びます。

10_output_location

書き出す場所を選びます。

11_iTune_import

iTuneで曲を読み出します。ファイルメニューから「ライブラリに追加」を選択します。曲が読み出されたら、あとはiPhoneなどに曲を転送したりして活用できます。

 

Ensoniq ASR-10 にMARION SCSI変換アダプターを利用してCF AztecMonsterを内蔵する

ユーザーさんからのリクエストで、Ensoniq ASR-10にCF AztecMonsterを内蔵します。すこし、手が込んだ改造になりますので、ある程度、腕に自身のある方向きだと思います。ご希望であれば、当方で改造を実施しますので、メールにて、ご相談ください。

IMG_1786

Ensoniq ASR-10です。

IMG_1788

底面と背面のネジを外します。

9ECW3343

25ピンのD-SUBとSCSI基盤上の26ピンIDEコネクターです。

04_CF_AZMN_MARION_ADP

CF AztecMonsterとMARION SCSI変換アダプターです。ASR-10の内部SCSIコネクターは、MARION SCSIカードの26pin IDC用のピンヘッダーと同じ規格のようなので、これを使って、配線をします。26ピンIDC オス – 26ピンIDC メスのケーブルは新規に製作しました。

05_26pin_CONNECTOR

ASR-10のSCSIコネクターを外します。

07_connecting_MARION_ADP

IDC オス-メスコネクターをMARION SCSI変換アダプターに接続します。

10_insulating_CF AZMN

CF AztecMonster基盤を絶縁します。

9ECW4696

ASR-Xは、5V電源を直接とるとなぜかSCSIエラーがでるので、別に電源を用意します。

Power_Adapter

ASR-10内部に電源をセットアップします。

9ECW4708

CF AztecMonsterをセットアップします。

12_CHange_Strage

SCSIの確認をします。

13_LOAD_DEVICE

SCSI ID=0で認識させます。

14_FORMAT_SCSI

CFカードをフォーマットします。

15_ERASE_OK

フォーマットを実行します。

16_FORMATTING

フォーマット中です。

17_COPY_OS

フォーマット完了後にOSをCFに転送します。

18_SAVE_BANK

バンクの内容をCFに保存します。

19_COMMAND_COMPLETE

保存が正常にできました。

CFカードは1GBのものを使用しました。どのくらいの容量まで認識するのか、確認できないので不明です。

Ensoniq ASR X PRO でSD FuzinMonsterを使う

Ensoniq ASR X PROが手に入ったので、SD FuzinMonsterの動作検証をしてみます。以前にASR-XでCF RaizinMonsterを試験していますが、今回も同様に特注のケーブルを使用します。

00_ASR-Xpro_SD_FuzinMonster

SD FuzinMonsterと特注SCSIケーブル、Transcend 2GB SDカードを使います。

01_SETUP_FuzinMonster

ASR X PROのSCSIコネクターとSD FuzinMonsterをSCSIケーブルで接続します。SD FuzinMonsterの電源は今回は、外付けですが、内蔵FDDから直接接続しても大丈夫です。

02_Format_Disk

Systemモードで”Disk Utilities”メニューでFormatします。

03_Format_successful

Formatが完了しました。

04_Select_save_device

ファイルを保存してみます。Saveモードの”Select save device”メニューでSCSIを選択します。

05_Save_Sound

SOUNDを保存してみます。

06_Successful_save

保存ができました。

07_Load_Sound

今度はファイルを読み出してみます。先ほど保存したSOUNDファイルをLoadします。

08_Success_Load

読み込みができました。

09_Exchange_Medis

Transcend 2GBのSDメディアを取り出して、こんどはPlextorの2GBのSDメディアに交換してみます。

10_HOT_SWAP_FORMAT

DiskモードでFormatをしてみました。HOT SWAPも問題なく大丈夫です。

E-mu e6400UltraにCF AztecMonsterとSD FuzinMonsterを内蔵させる

AKAIのMPC, Sシリーズのユーザーさんと同じかそれ以上の熱烈な支持がある、E-muのサンプラーのひとつ e6400UltraでCF AztecMonsterSD FuzinMonsterをテストします。

00_e6400_Ultra_front

E-mu e6400Ultraです。EOS 4.03、内蔵メモリー68MB、内蔵ハードディスク9GBです。

01_CF_AztecMonster_FuzinMonster

テストするCF AztecMonsterとSD FuzinMonsterdです。汎用のSCSI 50pin IDCコネクターフラットケーブルが必要になります。

02_SCSI_Cable_connecting

E-mu e6400Ultraのマザーボード上のSCSIコネクターを見つけます。ボックスタイプでないので、方向に気をつけてSCSIケーブルを挿します。基盤に「1」とプリントされているピンに1番ピンがくる様に挿して下さい。

03_CF_AztecMonster_Sandisk_Extreme_32GB

CFは、SanDisk Extreme 32GBを使います。

05_FORMAT_CF_Card

DISKモードのUtilityで、Formatを実行します。オリジナルのQuantumをまちがってFormatしないようにしましょう。

06_BackUP_to_CF

Quantum HDDをバックアップします。

07_CF_Error

なぜかエラーが出てしまいました。どうも32GBの容量がダメのようです。EOS version 4.03なので、ダメなのか、相性なのかは不明です。

08_SD_CF_CONV_SP_8GB

Silicon Power のSD 8GBとSD-CF変換アダプターを使ってみます。SD-CF変換アダプターはDeLOCKのものを使用しました。

09_BackUP_to_CF_SD

Format 後にBackupをとっています。

10_BackUP_Completed

Backupが完了しました。

11_setup_SD_FuzinMonster

SD FuzinMonsterをセットアップします。SDはSanDisk Extreme 128GBを使ってみます。

12_SD_FUZIN_Mount

Fc-1307 SD to CFというのがSD FuzinMonsterです。

13_BackUP_to_SD

Format後にバックアップをとっています。

14_Error_Occur

やはりエラーが発生してしまいました。128GBの容量がダメなのか、SanDisk Extreme の相性なのか、今度じっくり検証してみたいと思います。

15_Sandisk_Ultra_8GB

SanDisk Ultra 8GBに交換して使ってみます。

16_BackUP_Completed

Backupが完了しました。ちなみにSDカードをHOT SWAPした場合、CF RaizinMonsterに比べて、認識するのに時間がかかるみたいです。最初、画面が真白になったので壊れたのかと思いましたが、ちょっと待っていると認識しました。

Roland S750に内蔵SCSIを増設して、CF AztecMonsterを内蔵させる。

ユーザーさんからのリクエストで、Roland のハイエンドサンプラーのS750にCF AztecMonsterを内蔵させます。

00_S750_FRONT

Roland S750です。S770の廉価版という位置づけです。主な違いは、内蔵HDDがないことと、Digital I/O (S/PDIF) がない点です。

とりあえず、内部をみてみましょう。

01_S750_SIDE_VIEW

横面のネジを外します。

02_S950_Back_View

後面のネジを外します。

03_S750_TOP_View

上面のネジを外します。

04_Main_Board

内部は、こんな感じです。メインボード、メモリーボード、電源、FDDなどが見えます。

05_SCSI_pattern

矢印のパターンがSCSI信号用のパターンのようです。調べたところ、2.5インチ用のSCSI(PowerBookなどで使用されています)のピン配置のようです。

25_scsi_pin_assign_JPG2.5インチSCSI規格のピン配置です。S750の基盤では、24番のTERMINATOR POWERが接続されていません。

06_Board_taken_apart

SCSIケーブルをハンダ付けするために、メインボードを外します。

07_Soldering_SCSI_cable

ケーブルをハンダ付けします。CF AztecMonster用に3.5インチのSCSI規格に変換するために、2.5-3.5インチSCSI変換アダプターを利用します。

08_25-35_Conversion_Connector

ピン番号を間違えない様にして、2.5-3.5インチSCSI変換アダプターにケーブルをハンダ付けします。写真では、6, 8, 10, 12, 14, 16, 18 20 ~ 40番のみを接続しています。

09_CF_AztecMonster_Setup

CF AztecMonsterにケーブルを接続します。CF AztecMonsterは、両面テープを使って、FDDの上に貼付けました。両面テーブは、3M製のY-4955 アクリルフォームの両面テープを使用しました。

10_System_Loading

電源をいれて、FDからシステムを起動します。

11_System_Disk_Tools

System メニューのDisk Toolsを選択します。

12_Utility_Current_Drive

Disk Utilityで、Current Driveを変更します。

13_ID0_Selected

SCSIデバイスを選択します。CF AztecMonsterは、ID=0に設定されています。

14_HD_Format

HD/MO Formatを実行します。

15_Initializing

フォーマット中です。

16_System_Save

フォーマットが完了したら、こんどはSystemを転送します。

17_Save_Sys_Complete

Systemが転送されました。これで、CF AztecMonsterからSystemが起動できます。

18_SAVE_L07

CF AztecMosnterにファイルを保存してみます。サウンドライブラリのDrums & Percを保存します。

19_Saving_Files

保存ができました。

近日中にS770のロジックボードが入庫します。その際には、またレポートします。

Ensoniq ASR-X にCF RaizinMonsterを内蔵させる

ユーザーさんからのリクエストで、宿題だったEnsoniq ASR-XにCF RaizinMonsterを内蔵させます。いろいろ、強引な部分がありますが、なんとか内蔵させました。

ASR-Xには、オプションのSCSIカードが必要になります。(ASR-X proには、標準でSCSIが付いています)

00_ASR-X_Photo

Ensoniq ASR-Xの操作パネルです。右下にFDDが付いています。FDDと交換で、CF RaizinMonsterを取り付けようと思います。

01_CF_Raizin_Monter_mini_D-SUB_Con

CF RaizinMonsterと特注で作ってもらったMini D-SUB 50pin – フラットケーブル50pin 変換ケーブルです。さすがに、高密度のMini D-SUB コネクターのハンダ付けのコネクターは存在しないので、圧接のコネクターになりました。

02_ASR-X_Rear_View

ASR-Xのリアパネルです。フラットケーブルを内部に引き込む穴などはなさそうです。

03_Inner_View

ASR-Xの内部です。中身は割と、がらんどうです。SCSIカードは、SCSIコネクターのネジだけで筺体に取り付けられています。(そんなんで大丈夫なのでしょうか?)

SCSIカードの上の筺体を削り取って、大穴を開けるというのも検討したのですが、結局、SCSIカードを外して、筺体内部でコネクターを接続させることにしました。

04_Removing_SCSI_Connector

SCSIカードを外します。なぜか、1.5mmの六角のネジが使われています。2本のネジだけでとまっています。

06_SCSI_Card

SCSIカードが外れました。

07_Wrapping_SCSI_Card

Mini D-SUBコネクターを接続して、D-SUB段ボール紙で絶縁しましょう。

08_Insutation_of_SCSI_Card

段ボール紙を、適当な大きさに切って、テープでぐるぐる巻きにして、SCSIカードを絶縁します。

05_Removing_FDD

FDDを外します。筺体の裏側4本のネジでとまっています。

09_Setting_Up_CF_RaizinMonster

FDDのかわりに、CF RaizinMonsterを取り付けます。ケーブルを配線して、出来上がりです。

10_System_Access_disk_Utility

Systemモードで、ディスクユーティリティーを選択。

11_Recognization_SCSI_Disk

SCSIをスキャンして、CFカードを認識させます。

12_Format_Disk

フォーマットします。

13_Format_Successful

フォーマット完了しました。これで、CFカードがメモリーカードとして使えるようになりました。取り外して、別のCFカードを使うには、同様にSCSIスキャンして認識させれば、使えるようになります。

今回の一番のポイントというか、難しいところは、高密度Mini D-SUBコネクターの変換ケーブルをどうやって入手するかということでしょう。当方でも、探しまくったのですが、既製品は存在しないようで、結局特注となりました。作ってもらえなかったとしたら、直接基盤からハンダ付けでSCSI信号を取り出すしか方法がありませんが、失敗すると大変なので、できればやりたくは無いです。

AKAI MPC3000のように、反響があれば、ケーブルを製品化するかもしれません。

Roland S-760 Sampler にCF RaizinMonsterを内蔵させる

 

Roland S-760とS-770のユーザーさんから、CF RaizinMonsterを内蔵させたいとのリクエストがありました。

早速、Roland S-760をネットで購入。S-760は、S-770と違い、内蔵用のSCSIコネクターがありません。SCSI CHIPから直接リード線を出すという強物のサイトもありますが、今回は外部SCSIコネクターからフラットケーブルを筐体内部に引き込んで、接続させる方法をとります。

04_Opening_Chasis

早速、S-760の筐体を開封します。側面と背面のネジを外して、トップカバーを開けます。

05_Inner_S-760_Stock

内部は、こんな感じ。意外と簡素なつくりです。

 

01_D-SUB_Conv_Cable_Parts

外部SCSI用コネクターと内蔵SCSI用のフラットケーブルの部品を揃えました。今回は、手作りで変換ケーブルを作ることにしました。

02_Climping_50pin_Connector

専用の圧接工具で、フラットケーブル用のコネクターをかしめます。コネクターの三角マークがついているポイントが、一番ピン(写真のケーブルでは、茶色のケーブル)になります。方向を間違えないように注意してください。

03_D-SUB_Conv_Cable_Soldered

D-SUBコネクターをハンダ付けします。

Print

SCSIケーブルの結線は、図のとおり。フラットケーブルの奇数の番号(1, 3, 5, 7…)のケーブルは使いません。D-SUBのコネクターのピン番号は、コネクターに小さく刻印されています。

07_Wiring_into_Chasis

ケーブルを拡張ポート用のシャーシの穴を通して、内部に引き込みます。

08_Preparin_for_Setup

Roland のサンプラーは、OSをシステムディスクから読み込んで起動させなくてはなりません。そこで、一旦、FDDとCF RaizinMonsterを同時に接続して、CFカードにOSを転送します。そのため、FDD用電源ケーブルを分岐させるケーブルを用意します。ケーブルは、AINEX社のものを使いました。

09_Boot_Up_from_FDD

FDDから起動させます。OSは最終バージョンを使用してください。最終バージョンのOSはRoland USAのサイトからダウンロードができます。

10_Format_CF

カレントディスクをHDDに選択して、FORMATをします。写真では、SCSI ID=5にCF RaizinMonsterが接続されています。

11_Save_System

OSをCFに転送します。転送が完了したら、CF RaizinMonsterをFDDと交換して組み付けます。

12_Jumper_FDD_Pin

Roland のサンプラーは、OSの起動時、カレントドライブ選択時などにフロッピーディスクの存在をチェックします。FDDを外すと、信号が帰ってこないので、OSがフリーズします。そこで、『FDDがちゃんとあるよ』という信号を直接返してあげないといけません。FDDの信号ピンをGNDに落として、この問題を回避します。

信号ピンは、26番と、34番ピンを25番、33番ピンとジャンパーピンでショートさせます。

Print

FDDのピンアサインは図のとおり。Track 0と、ReadyをGNDに落とします。

13_Boot_from_SCSI

CFからOSを起動させます。

14_Setup_Finished_Working

できあがりです。

MPC2000XLにStarTech製CF-IDE変換アダプターを内蔵させてみる。

以前にStarTech製のCF-SATAの変換アダプターを試しました。ついでなので(?)同社製のCF-IDEアダプターのベゼル付きの製品を試します。よそ様の製品を検証するのも、開発の参考になります。

たぶん、一番需要があると思われるのは、MPC2000XLだと思いますので、これに内蔵させてみます。

00_Copy_System_172_to_FDD

ATAPI/IDEに対応させるために、Operation Systemをversion 1.20に上げる必要があります。OS ver. 1.20をダウンロードして、パソコンでフロッピーにコピーします。

00_02_LOAD_MPC_SYS_BIN

フロッピーからOSをロードしてフラッシュします。

00_03_Flash_memory

フラッシュ中です。フラッシュが完了したら、『Shift』+『8』(Other)で『F3』(Ver.)で、System Versionが1.20になっていることを確認します。

01_StarTech_CF_IDE

これが、StarTech製のCF-IDE変換アダプターです。割としっかりした板金のベゼルです。CFコネクターも、単価が高いもの(取り出し機能付きのもの)を使用しています(これは、もしかすると現在非常に入手が難しい部品かもしれません)。弊社製のベゼルなしのものに比べて、価格が比較的に高い(US$33.99-)のも、うなずけます。

02_Bottom_screws

今回は、MPC2000XLのフロッピーの代わりにこの製品を取り付けようと思います。まず、MPC2000XLの裏側のネジを外して、筐体を開けます。

03_Inner_case

内部は、こんな感じです。

04_IDE_Connector

フロッピーコネクターのとなりにATAPI/IDEコネクターがあります。

05_Marker

StarTech製のベゼルの板金は、MPC2000XLのフロッピーベイに取り付けるための下からの取り付け穴が開いていません。現物合わせで穴を開けます。穴あけのポイントをマーキングします。

06_drill_hole

一旦、CF-IDE変換基盤を外して、ドリルで穴を開けます。この板金の厚みでは、タップを切る事は難しいので、鉄板タッピングビスを使います。3mmのドリルで穴をあけます。

07_taping_screw

3.5mmの鉄板用のタッピングビスを使います。

08_building_CF-IDE_Adapter

ついでなので、フロントベゼル部分にも穴を開けて、φ3mmのアクセスLEDを取り付けました。

08_Connecting_CF-IDE_Adapter

MPC2000XLの内部配線をします。

11_N-_floppy_Disk

Silicon Power製のX200のCFを挿入して、動作を確認してみます。なぜかエラーがでて、認識しません。どうも、噂どおり、CFカードに相性があるようです。

12_CF_Cards_Compatibility

いろいろなCFカードを試してみました。手持ちのカードでの結果は、Silicon PowerのX200のものだけがダメでした。速度の速いものがダメなのか、CFカードのドライバーCHIPがダメなのかは、よくわかりません。

13_4G_CF_Card

4GのMicroDriveをフォーマットして、使えるようにします。

 

15_SAVE_CF_CARD

保存してみます。保存も問題ないです。ただ、CFの容量が4GBなのに、1GBしか認識しません。これは仕様のようです。

14_NO_HOT_SWAP

一旦カードを取り出してみて、HOT SWAPができるかどうか試してみます。セーブしようとすると、フリーズしました。HOT SWAPは使えないようです。

これで、パソコンなどからWAV形式のフレーズサンプルなどを快適に使用できるようになりました。

ただ、StarTech製のCF-IDE変換アダプターの問題点もありました。

●MPC2000XLのフロッピー用の取り付けネジ穴が開いていない。

●アクセスLEDがベゼルに付いていない。(変換基盤には、LEDコネクターが付いています。)

●HOT SWAPができない。

この結果を参考にして、今後の弊社の開発に生かしたいと思います。

実は、現在、新しいMonsterシリーズの製品の開発が進行中です。次期新型は、できれば、HOT SWAPに対応したものにする予定です。今年中の試作を完成したい思います。乞うご期待です。

 

 

34pin-50pin SCSI変換ケーブルでMacPortable にCF AztecMonsterを内蔵させる

今回は、Vintage Macのド定番のMacPortableにCF AztecMonsterを内蔵させて、内蔵HDDのかわりにCFカードから起動させます。

MacPortableは、内蔵SCSIが特殊で、34pinにSCSIシグナルと電源が一緒になっています。NeXT Cubeのモニターみたいです。

特注で、34pin-50pinの変換ケーブルを作ってみました。熱心なVintage Macコレクターからのオーダーです。試作品を限定数だけ販売するので、こちらからご注文下さい。

試作ということで、数が少ないので、量産効果がないため価格は、ちょっとお高めです。すいません(^~^;)。うちの製品はよく高いと言われてしまうことが多いですが、ユーザーさんから大変喜ばれることが(たまに?)あります。そのときは、この仕事をしていて良かったなぁ、と思います。

00_MacPortable_SCSI_cable

MacPortable は、すでに、20年以上前の製品(Mac IIciと同世代でしょうか)なので、たいていの機体は、内蔵HDDが故障しているようです。

MacPortable です。

01_MacPortalbe_Front

見た目、割とキレイですが、メインバッテリー(だいたいこれも寿命です)がなかったり、フロッピーがなかったりします。

MacPortable 純正のステキなキャリングバッグが付いてきます。フロッグデザインなのでブランド物のバッグみたいです。

02_PowerBook_Power_adapter

MacPortableは、非常に消費電力が大きいため、メインバッテリーがないと、付属の電源アダプターでは起動しません。PowerBook 180c用の容量の大きな電源が必要です。電圧は、7.5Vとやはり、特殊です。(本当に特殊なコンピューターです。)

03_Rear_cover

 

MacPortableのリアの四角いボタンのような部分を押し込んで、リアパネルを外します。

04_Battery_Cover

バッテリーカバーを外します。

05_PRAM Battery

メインバッテリーと、PRAM電池(006P 9V乾電池)を外します。この機体には、メインバッテリーが欠品していました。

06_rubber_Foot

底面の左右のゴム足を外します。マイナスの精密ドライバーのようなもので、外します。この機体には、ゴム足が欠品していました。

07_top_panel

マイナスの精密ドライバーをゴム足の真ん中の穴に押し込んで、トップパネルを外します。ツメを折らないように気をつけて下さい。この機体は、ツメが折れていたので、ゴム足の端の部分に精密ドライバーを押し込んで、外しました。

08_panel_removing

内側のツメの部分を折らないように気をつけて、トップパネルを持ち上げるようにして外します。

09_SCSI_Connector

赤丸の部分がSCSIコネクターです。基盤に『SCSI』とプリントされています。この機体には、HDDがありませんでした。

10_CF_AztecMonster_setup

34pin – 50pin SCSI変換ケーブルで、CF AztecMonsterを接続します。

11_bootup_from_CFAZ

PRAM電池をもとに戻して、起動させてみます。無事、System 6.07から起動しました。この機体は、拡張メモリーがないので、漢字トークは読み込みができません。PRAM電池が外されていたので、おめでとうございますが出てしまっています。

ちなみに、液晶が暗いのは、初期型のバックライトがないモデルのためです。後期型のBackLitモデルは、バックライトが付きます。

12_Internal_Setup

この機体は、フロッピー、HDDがなかったので、はっきりとはしませんが、おそらく、写真のような感じで取付ができるはずです。

このケーブルは、CF AztecMonsterでのご使用をおすすめいたします。標準の3.5インチのハードディスクは、電力の関係で、おすすめできません。ご希望が多いようであれば、基盤を起こして量産化します。それでも、気持ち安くなる程度だとは思います。まあ、価格の問題よりも、格好の問題のような気もします。量産化するとすると、やはり基盤をおこして、CF PowerMonster II専用にするような形にしたいと思います。その場合には、またご報告いたします。